2005年度

アルバム・ベスト10

1位 PUSHING THE SENSES / FEEDER
2位 GUERO / BECK
3位 NIKKI / くるり
4位 THE FUTUREHEADS / THE FUTUREHEADS
5位 HAVE A NICE DAY / BON JOVI
6位 ONE WAY TICKET TO HELL...AND BACK / THE DARKNESS
7位 MEZMERIZE & HYPNOTIZE / SYSTEM OF A DOWN
8位 MR.A-Z / JASON MRAZ
9位 CURTAINS / JOHN FRUSCIANTE
10位 TRY! / JOHN MAYER TRIO

チューン・ベスト10

1位 HUMAN AFTER ALL / DAFT PUNK
2位 FEEL GOOD INC. / GORILLAZ
3位 HUNG UP / MADONNA
4位 DO YOU WANT TO / FRANTZ FERDINAND
5位 I LOVE YOU MORE THAN ROCK N'ROLL / THUNDER
6位 MAUREEN / FOUNTAINS OF WAYNE
7位 KRAFTY / NEW ORDER
8位 HAUNT YOU EVERY DAY / WEEZER
9位 MARCHING BANDS OF MANHATTAN / DEATH CAB FOR CUTIE
10.位 OKIROH! / WY


DVD/ビデオ・ベスト
1位 RITCHIE BLACKMORE'S RAINBOW LIVE IN MUNICH 1977


ライブ・ベスト3

1位  スクーデリア・エレクトロ @ 渋谷AX 6.17
2位  マーズ・ヴォルタ @ FUJI ROCK'05 DAY 3 7.31
3位  クイーン+ポール・ロジャース @ さいたまスーパーアリーナ 10.27


 本当に毎年思いますが、1年なんてあっという間ですね。悲しいかな、年々CD(特に旧譜)を買わなくなっています。要は新譜を重視していることだと思いますが、それと音楽を聴く時間が減っているってことかな。勿論音楽が一番だけど趣味って他にもありますし、歳を取りますと人付き合いってのも、同じくらい重要になってきているので。
2005年は傾向として、ライブ遠征が多くなったような。おそらく人生において1年で最も多くのライブを観た年ではないかな。東京の地理もようやくそれなりに分かってきたことがあって、日帰りをするようになったし、滞在時間&買い物を少なくし、ライブ観て酒呑んで帰ればオッケーみたいなね。下手すりゃ金沢へ行く感覚になりつつあります(苦笑)前置きはこのくらいにしてアルバム部門からです。



10位は、近年グラミー賞の常連になりつつあるジョン・メイヤーがドラムスにスティーブ・ジョーダン、ベースにピノ・パタディノ(ジェフ・ベック・バンドetc)といった凄腕のメンバーを迎え、3ピースのバンドを結成。以前よりギタリストとしての定評もありスティーヴィー・レイ・ヴォーンに憧れるジョンだけあって、ここまでクリーム並にバリバリなロックをやってくれるなんて、嬉しい誤算でした。それもデビューがライブ盤なんて、格好良いじゃない。今年はスタジオ盤も作り本格的に活動するんだそうです。期待大。



9位は、レッド・ホット・チリ・ペッパーズのギタリスト、ジョン・フルシアンテの6作連続リリースの最後に発売されたアルバム。今作は基本的にニール・ヤングばりの弾き語りなのですが、1stや2ndと違って内向的ではなく、情感こもったメロディアスなアルバムに仕上がってます。彼のソロの中では一番好き。今年は本体レッチリも新作をリリースし活動再開とか。こちらも楽しみ。



8位は、デビューアルバムから「レメディ」がビルボードシングルチャート15位のスマッシュヒットを記録した、ジェイソン・ムラーズの2ndアルバム。こちらは何とビルボードチャート初登場5位を記録。本サイトでも8月のお薦め盤としてプッシュしました。「レメディ」の延長線上にある「ワードプレイ」を始め、前作同様バラエティに飛んだ内容でリスナーを楽しませてくれます。特に6曲目以降のメロディアスさが彼のソングライティング能力の高さを証明してくれました。1月に来日公演も決定。ますます今後の活躍が期待されます。



7位は反則と思いながらも、昨年リリースされたシステム・オブ・ア・ダウンの2枚のアルバム。当初2枚組としてリリースされる予定だったものを別々にリリースされました。基本的にメタルにハードコアという音楽性、歌詞の過激さもあってメインストリームに出てくるバンドでは無かったのですが、レイジ・アゲント・ザ・マシーン亡き後アンダーグラウンド・パワーをここまでメインストリームに引っ張ってくるバンドは彼らしかいないと言っても良いでしょう。
寄せ付けない唯一無比のハードさから一転、ポップさも加わって僕のアンテナにまで引っかかってきました。祈来日公演!



6位は12月にお薦め盤としてプッシュした、英国のハード−ロックの新星ダークネスの2ndアルバム。チャートアクション的には英国、米国共に現時点では苦戦していますが、アルバムの内容は素晴らしいものです。今後リリースされるシングルのヒットによっては、ロングヒットする可能性も残されています。やはり、クイーンなどを手掛けたロイ・トーマス・ベイカーの功績が大なのでしょうか!?ここで、レコード会社もそっぽを向かずに長い目で見てあげて欲しいものですね。バンドは、2月より英国で大規模なツアーに出る予定。



5位は、大御所ボン・ジョヴィのニューアルバム。彼らが駄作を作るわけがありません!ジョン・ボン・ジョヴィのソロ『ディスティネーション・エニホエア』以来となる傑作の誕生です。日本でも10年振りにチャートで1位を獲得。常に新たなファンを獲得し、トップバンドであるのは、勿論優秀なビジネスマンであるジョン・ボン・ジョヴィの手腕あってのもの。彼の目に狂いがあるはずもなく、今回も最先端の時代の音を少々ミックスしています。ここまでギターアルバムを作ってくれるとは意外だったけど。



4位はフューチャーヘッズのデビューアルバム。これは元々2004年にリリースされたのですが、日本盤は昨年リリースされたので無理矢理エントリー。詳しいことは以前書いたレビューを読んでいただくとして。フジロックでのライブも良かったのですよねえ、これが。まあ、正直2nd以降の引き出しがあるかどうか?な感じですが、このアルバムは正に初期衝動の塊です。最高に格好良い!



位は、くるりのニューアルバム。こちらもレビューは書きましたね。ライブ映えした楽曲にキーワードがリッケンバッカーということもあって、今まで実験的なサウンドから初めてアルバム通してメロディにこだった好盤といえるでしょう。聴きやすいしね。今後のくるりにも益々期待して良いでしょう。



2位は、4月のお薦め盤としてプッシュしたベックの新譜。ブルーズにフォーク、ファンクまでその引き出しの多さが、言わずとしれた彼の魅力ですが、代表作『オディレイ』以来となるガンボ並にゴッタ煮サンプリング満載のファンの期待に応えた最高傑作アルバムを作ってくれました。プロデュースは勿論、ダストブラザーズ。
フジロックでのライブも勿論最高で、エンターテイナー振りを発揮。お祭り的な楽しいライブでしたよ。



栄えある1位は、英国の国民的バンドにまで成長したフィーダーの5thアルバム。こちらも以前レビューに書きましたが、グラントのソングライティング能力の高さ。このアルバムではそれがいかんなく発揮され捨て曲無しの名盤となりました。これは過小評価されているとしか思えません。2005年はフジロックと10月のツアーと2度の来日も成功を収めました。解散説も吹き飛ばし、今年はベスト盤をリリースし、ニューアルバムの制作に入ります。

勿論、10位以下のアルバムはたくさんありますので、何枚か紹介したいと思います。



まずは、ここ数年恒例となったワイルドハーツのジンジャーのライブ盤です。基本的に今まではライブ会場限定の販売でした。今回はオフィシャルサイトのみで通信販売された『ライブ・ビギンズ・アット・40』というジンジャーの40歳バースデディー・ライブの模様を収めたものですが、ウィリー・ダウニング、リッチ、ジョン・プールを従えてのバンドスタイルのソロライブが実に素晴らしかったです。ワイルドハーツ(B面曲満載!)、クラム・アビュース、シルヴァー・ジンジャー・5等の彼のキャリアを総括したマニアックなセットリストでダイハードなファンには堪らないものだったと思います。



昨年を振り返る上での注目盤となった、コールドプレイの3rdアルバム『X&Y』。僕は彼らの熱心なファンではありませんでした。世界的に大ヒットを記録した2nd『ア・ラッシュ・オブ・ブラッド・トゥ・ザ・ヘッド』('02)からのシングルは色々なところで耳にしましたし、実際好感を持っていました。ファンの間では問題作とされた『X&Y』からの先行シングル「スピード・オブ・サウンド」で大注目。続くシングル「フィックス・ユー」のクリップも良かったし、フジロックのライブも良かったので結構聴きましたね。彼らはレディオヘッドとは違いポジティブに映りましたね。



3月にお薦め盤としてプッシュした、マーズ・ヴォルタの『フランシス・ザ・ミュート』。内容の濃さから常に聴きたいという感じではなく、ヘヴィー・ローテーションすることがなかったが、一度は実際に見てこの凄さを体感していただきたいと思います。彼らのライブは必ず見るべし。詳しくはライブ部門にて!



8月のお薦め盤としてプッシュしたフー・ファイターズの『イン・ユア・オナー』(以前書いたレビューはコチラ)。ロックサイド、アコースティックサイドに振り分けられた2枚組。コンセプトは良かったのですが、どうもダレるんですよねー。特に2枚目が。1枚目は疾走感溢れるロックでなかなか格好良かったですけどね。



メイのアルバムなんかは、中身が濃くて楽しめました。メロ重視のアルバムってことで。飽きないんですよねー。正にエモの名盤。あんまり詳しくないので、能書きをたれることができないのですが(笑)何も深く考えずに聴けると言う感じでしょうか。

テクノ系は今ひとつでしたが、テイ・トウワの『フラッシュ』だけは久々にヒットでした!他にもヘラコプターズの『ロックンロール・イズ・デッド』、ハナレグミ&クラムボン&ナタリー・ワイズ『サヨナラCOLOR』(以前書いたレビューはコチラ)、クイーン+ポール・ロジャースの『リターズ・オブ・チャンピオンズ』、Coccoの復活に繋がり、くるりのメンバーや堀江博久がバックアップしたシンガー・ソンガーの『ばらいろポップ』(以前書いたレビューはコチラ)、エアの『ア・ディ・イン・ザ・ライフ』(以前に書いたレビューはコチラ)、石田ショーキチがプロデュースしたスムルースの『ドリーミーワームホール事典』などなど、良いアルバムはたくさん聴けたかな。

続いてベストチューンですが、思いつくままに・・・
ここに連なった楽曲は、アルバムの出来はいまいちなんだけど(おいおい)キメの1曲が入ったやつですね。所謂シングルが多いと思いますが。いずれも昨年話題になったアルバムが多い気がします。ゴリラズ、フランツ・フェルディナンドはアルバム持っていません。マドンナなんか某アバの名曲をサンプリングし、再構築した佳曲だと思いますが本当に年末にアルバムを手に入れたので、もっと早くに手に入れていれば、アルバム部門にもランクインする可能性があったように思います。(冷静に判断できなかった) FOWはB面曲のコンピレーション盤に収録された新曲。こういう曲をさらっと、入れるなんて凄いバンドですよね。

WYというのは、現在水面下で再結成話が進行している言われている、元C-C-B渡辺英樹米川英之によって新たに結成されたユニット。4曲入りのミニアルバム『ソー・サッド』(以前に書いたレビューはコチラ)がリリースされました。「Romanticが止まらない」がTVのCMとTVドラマ「電車男」に挿入歌として使われ、解散から16年も経ちようやく真っ当な評価を受けている気がしますが、まだまだ一線で活躍できるだけの曲を書けるということを証明した名曲にだったように思います。余談ですが、仮にC-C-Bが再結成した場合、打ち込みも生のバンドサウンドをやるバンドだけに、石田ショーキチがプロデュースを手掛けたら面白い気がしますが・・・なーんて。

続いてベストDVDですが、やはりこれしかありませんでした。



以前より、海賊盤として出回っていたレインボー1977年のライブのまさかのDVD化です。リッチー・ブラックモア、ロニー・ジェームス・ディオ、コージー・パウエルがメンバーにいた所謂“三頭政治”期のプレイヤーとして、脂の乗っている時代でようやくその雄姿をTVで楽しむことが出来ました。ちょうど、3rd『ロング・リーヴ・ロックンロール』('78)がリリースされる前で、彼らの最高傑作『レインボー・ライジング』('77)からの後半の大作が演奏されていないのが残念ですが、次はグラハム・ボネット在籍時の第一回モンスターズ・オブ・ロックのステージの模様を発売されるのを期待しているのは、僕だけではないはず!

そして、ライブ部門ですが本当にたくさん観にいきました。年明けのワイルドハーツ来日公演中止で振替として選んだアッシュに始まり、奇才ブッチ・ウォーカーの初来日、勿論、フジロック3日間。あとプリースト、モトリー・クルーと再結成ものが多かったかな。くるりの恒例のアルバム発ツアーもを地元で観れたし、あと念願のウィーザーも。僕の人生の中でも1年でこんなに多く見行くとは。行き始めると癖になるんですよねー。良いライブが多かったのですが、何とか絞ってベスト3を。

まず3位は、クイーン+ポール・ロジャース。まさかの来日。クイーンの名曲をポールがどう唄い挙げるかがポイントだったけど、全く違和感なくそしてアリーナでのエンターテイナーを体感でき感動的でしたね。

2位はマーズ・ヴォルタ。フジロックでは毎年のことながらたくさんのライブを観ることが出来、どれも良かったのだけど、この時代に70年代初期のツェッペリンやパープル並にインプロ全開で、観る者を圧倒したマーズ・ヴォルタを外すことができませんでした。だって、開始そうそういきなり30分もセッションですよ。曲がどうとかそういう次元を越えていますって。彼らのライブは一度は観て欲しいですね。ライブ盤は出たけど、“曲”が収録されているしあれでは分かりません。

1位は10年の活動に幕を下ろしたスクーデリア・エレクトロ。とても解散ライブとは思えない清々しいライブでした。あまり多くは語りません。今後のおのおのの活動に期待かな。

次点はブッチ。勿論初来日で大感動だったのだけど、フルセットでは無かったし次回に期待かな。あとビーチ・ボーイズとかもフェスだったけどまさか観れるなんてね。

さて今年は!?

2006/1/3